耳鼻咽喉科・アレルギー科・気管食道科 医療法人社団くまいクリニック

手術別症例

補聴器の種類

耳が聞こえにくくなってきたら

長く生きていると、どこかしら不都合が生じてきます。人間には外からの情報を得るために、見る(視覚)、聴く(聴覚)、嗅ぐ(嗅覚;きゅうかく)、味わう(味覚)、触る(触覚)などの感覚が備わっていますが、年をとると次第に衰えてきます。これらの神経は脳神経の一部で再生しないため、若い時のような新品にもどすことは残念ながらできません。

加齢(aging)の為に耳が聞こえなくなってきたら、聞こえない音を大きくして聴かせてあげることを考えます。それには、少しでも音を聞き取れるように補聴器を使ってもらうことになります。いろいろな原因が考えられますので、耳鼻咽喉科専門医の所で診察した上、聴力検査をうけ、その人の聴力にあった補聴器を試してみるべきです。

補聴器の原理は、小型マイクロフォンを耳につけているのと同じで、聞き取りにくい小さな音を大きく増幅して耳に聞かせてあげます。でも、どんな音でも大きくすれば良く聞こえる訳ではありません。聞こえにくさ(難聴の程度)は千差万別で、人それぞれに違います。その人の聴力レベルを確実に把握して、それにあった器械を選択しなければなりません。その人にあったオーダーメイドの補聴器を装着することが必要です。

今でも耳の聞こえないのが恥ずかしい、補聴器をつけていることが恥ずかしいと思っている人が多くいます。そのため、補聴器における技術革新は眼を見張るものがあり、高性能、小型化され、目立たないものが多く、開発されています。でも、小型になればなるほど、手先が不自由になってきた年配の方には、操作しにくいようです。いざ購入してみたけれども良く聞こえず、かえって頭ががんがんして使っていない方も多いようです。

音は聞こえているけれども言葉がよくわからない時は、耳だけではなく脳の中の言葉を理解する能力が低下していることがあります。補聴器は万能の器械ではありませんので使用する時、場所、目的を考えて有効に使いましょう。

人間は生きていればいつかは年をとるものです。上手に老いることも人生の達人には必要なことかも知れません。補聴器について解からないことがありましたら、耳鼻咽喉科専門医で、補聴器相談医でもある私共に、どんなことでもお気軽にご相談ください。

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